星が好きな人なら知っている ネオワイズ彗星。
2020年6月くらいから話題になりはじめて、7月中旬くらいからはマスコミなんかでも取り上げられるようになりました。肉眼で見える明るい彗星というのはかなり久しぶりで、7月18日の段階では約3等級の明るさだそうです。もっとも、わたしは 近視+乱視+老眼 と、肉眼での天体観測はほぼ無理な人なので、とりあえず出ている方向にレンズを向けて写真を撮ることにしました。


初めて見た彗星は百武彗星

わたしが始めて見た彗星は 百武彗星。
1996年の3月頃に地球に大接近した時に広島県と島根県の県境まで出かけていって見ました。その時に撮った写真はもうありませんが(フィルムですし)、フリー素材で写真を見つけたので貼っておきます。
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写真だとしっぽの長さとかがピンときませんが、視界の隅から隅までしっぽが見えました(周りに民家とかまったくないところで見ましたし)。そのくらいの大彗星。Wikipedia によると最接近した時にはしっぽの長さは約80度にもなったそうです。
正直言うと、怖かったです。昔の人が「ほうき星は不吉の前兆」と言っていたのが実感できました。こんなもんが夜空に見えたら、科学知識のなかった昔の人はさぞ怖かったことでしょう。

今回はネオワイズ彗星

今回撮るのはネオワイズ彗星。いちおう分かる範囲で紹介しておきます。
国立天文台の ほしぞら情報 によると、発見されたのは2020年の3月。7月8日には1等級の明るさになったそうです。それからはゆっくり暗くなっていくようで、前述したとおり7月18日には約3等級になってるそうです。公転周期は5000年以上らしいです。

見える方向は、この記事を書いている7月21日現在だと日没後の北西の空の低い辺り(20度くらい)。8月上旬にかけて段々と高度が上がって見やすくなりますが、だんだん暗くなっていくので肉眼で見るのは厳しくなりそう。双眼鏡や望遠鏡で見るか、写真に撮るかってことになると思います。ちなみに都市部だと今でも双眼鏡や望遠鏡がないとキビシイです。

具体的な位置は、やはり国立天文台の 今日のほしぞら で調べることができます。
今日のほしぞら
自分の住んでいる地域を設定して「今夜」を押せばOKです。

ただ御存知の通り、本州ではまだ梅雨が開けてません。わたしも1週間くらい前から機会を伺ってたんですが、ずーっと雲が出てるわ雨が降るわで、今日まで撮れませんでした。梅雨が開けるまでは観測も撮影も厳しいと思います。

こんな感じで撮れました

実際に撮れた写真はこんな感じ。オリジナルの6000☓4000だと画像のアップロード制限に引っかかるので1920☓1280に縮小してあります。
ネオワイズ彗星ブログ用
「どこ・・・?」と思われる方が多分多いでしょう。いや実際のところ、きちんとした機材を持ってるアマチュア天文家でもない限りこんなもんです。
わかりやすいように○で囲ってみました。
ネオワイズ彗星ブログ用2
うすーく尾を引いてるのがお分かりいただけると思います。
どアップにするとこんな感じ。
ネオワイズ彗星のアップ
右斜め上に向かって尾を引いてます。

撮影データとか

カメラ:Nikon D5300
レンズ:Ai Nikkor 28mm f2.8
絞り:開放(f2.8)
露出時間:4秒
ISO:1600
撮影場所:広島市安佐北区口田南の太田川河川敷
時間:2020年7月20日 20:15

昔から持ってる単焦点の 28mm f2.8 を使いました。フルサイズ換算だと 42mm ですから、標準よりちょっと広い画角ってことになります。

撮影場所は昼間のうちに探して回りました。広島市って平地は住宅がびっしりで、平地の外はすぐ山地という地形なので、お世辞にも星を見るのに適してるところではないんですよね。今は遠出ができない事情があるのでどうしても広島市内で撮ることになりました。本当は広島県と島根県の県境あたりの光害のないところまで行きたいところです。梅雨が開けたらキャンプがてら行ってみようかな、と思います。

露出は数回試し撮りをしてヒストグラムを表示して確認しました。「もう1絞り絞って秒数伸ばしても良かったかも…」と家に戻ってRAW現像した後で思いました。

まとめ

梅雨時期と重なったとこともあって天気待ちだったので、いい時に雲が切れてくれて良かった良かったという感じです。実際、この写真を撮った20分後には雲が濃くなり撮影できなくなりました。
まあ、星を見るのも撮るのも約15年ぶりだったので撮れるかどうかドキドキものでしたが、一応撮れたので良しとしますw





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